学習障害(LD)や発達性ディスレクシア(読みの障害)をはじめ,自閉症スペクトラム(ASD),注意欠如多動性障害(ADHD)の疑いがある,もしくは診断を受けられた場合の相談や,WISC-Ⅳ知能検査や新版K式発達検査の結果の解釈を詳しくお知りになりたい場合のご相談も受け賜ります。不登校や昨今話題の起立性調節障害,乳幼児期のアタッチメント障害などもついてもお気軽にご相談ください。
その昔,子育ては母親の役割で,父親は子育てに関与しない。そんな時代を生きてきた私が赤ちゃんに興味をもったきっかけは,1歳未満の乳児の発達障害をサクサク見抜いてしまうスーパー保健師さんの存在でした。「なんで分かるの?」といった素朴な疑問から,臨床発達心理士という子どもの発達段階を専門に研究してい機関に飛び込みました。赤ちゃんの手を握ると握り返してくるといった『把握反射』は,パーマー反射とも言われるお馴染みの原始反射です。原始反射には生命維持と発達促進という役割があって,赤ちゃんの成長や発達に重要なものです。把握反射は出生後,4ヶ月から6ヶ月で見られなくなると言われますが,その後も長く出現が継続していると,その後就学段階になって上手に箸が使えなかったり,鉛筆が正しく持てなかったりして,文字を書くときの強弱の調節ができず,ノートのマスから飛び出すような文字を書くような現象が起きる可能性が高くなります。このように,スーパー保健師さんは,赤ちゃんの原始反射の残存を見て発達障害の可能性を見ていたのです。
じゃんけんポイ!,「グーを出してください。」 その時握った状態は,『A』 『B』 『C』 のどれですか?,通常と言うと叱られるかもしれませんが,『A』が原始反射が残存していない状態。『B』 『C』 は,原始反射が残存している可能性があります。手先が不器用な『微細運動障害』なども,この把握反射との関連性があると言われます。発達年齢相応に上手に物が掴めない,手先の力加減の調節が上手くできない。姿勢が悪くなるといった困り感に繋がっていることもあるようです。COCORO相談室では,様々な視点から背景にある子どもさんに負担をかけている原因を解釈し,子どもさんに負担をかけない方法で支援を進めたいと考えています。もちろん,お母さんにも負担をかけないような方法を考えて(ケースフォーミュレーション)いき,本来子どものもつ潜在的な能力を伸ばしながら,『自己効力感』を高めていくような学習指導や適応指導を考えていきます。
COCORO相談室では,できないことを伸ばすとといった視点だけでなく,本来子どものもつ潜在的な能力を伸ばしていくといった視点にスポットを当て,『自己効力感』を高めていくような学習指導や適応指導を考えていきたいと思います。現在は学校現場を離れ,日本LD学会の特別支援教育士(S.E.N.S.)が行う支援方法に加え,ビジョントレーニングや感覚統合療法(作業療法)などを組み合わせ,多角的な学習支援や心理支援が提供できるよう,様々な機関と連携をしながら子どもさんの支援を進めて参ります。インテーク面接の際には,まずは子どもさんについてくわしくお伺い致します。様々な相談やアドバイスを受けたけれども改善されていない場合など,お母さんと一緒に支援方法を模索しながら,ご一緒により良い解決策を考えていきたいと思います。ご相談を心よりお待ちしています。